ブログBLOG
2023/07/26
TECHNOLOGY
【ベルト工場Blog】ベルト材で作るオリジナルケースと『５S活動』
こんにちは。製造部のYです。
当社では、搬送ベルトやその付帯加工に使う材料として、多品種の在庫を保有しています。
それらが
・短納期の対応
・複合加工の施工
・加工技術の開発
を実現しているのはもちろんですが、ベルト材ならではの特性を活かした『任意サイズのケース製作』にも役に立っています。
今回のブログでは、当社で実際に使用しているオリジナルケースと、それらを活かして取り組んでいる５S活動について紹介したいと思います。
目次
■ケース① 電子メモパッド入れ
製造部では搬送用ベルトの蛇行防止ガイド（V形ウレタンコード）についても多品種の在庫があり、品種毎にコンテナに品番の掲示をして保管しています。
以前はホワイトボードを使用して掲示をしていた為、在庫数を書き換える際には『ウエス表面を綺麗に拭きとる』という手間が掛かり、場合によっては文字がかすれて見えにくくなるといったデメリットがありました。
これを電子メモパッドに切り替えることで、ワンタッチで消すことができ、保護機能で間違って消してしまう事もなくなったため、作業員の負担軽減になりました。
電子メモパッドの機能については作業員にも好評だったのですが、少し大きな形状になるので、どのようにコンテナに固定するかという課題が残りました。両面テープやマジックテープなどで試行錯誤しましたが、なかなか上手くいきませんでした。
そんな時、お客様からの依頼で搬送用ベルトを用いた専用ケースを製作したことを思い出しました。
『ちょうどいいサイズのケースがないなら自分で作ろう！』と閃いたのです。
下の写真がコンテナに取り付けた状態ですが、如何でしょうか？
ケースとコンテナは両面テープで固定しており、メモパッドを出し入れしても簡単に外れることはありません。
【使用した材料】
1）搬送用ベルトの端材
2）透明ウレタンシート（厚さ1ミリ）
※高周波加工しているので接着剤等は使用していません（素材同士が溶け合い強度も抜群）
【搬送用ベルト材料の特長】
1）耐久性・耐摩耗性が高い
2）長さ方向には屈曲性があり、幅方向には屈曲しにくい
3）色も複数あり、選べる
4）食品衛生法に適合した材料も多数
※使用される現場に合わせたサイズでケース製作が可能です
■ケース② 刃物ケース
ベルト本体やベルトに取付ける桟材を削る刃物にも専用ケースを作成しました。
以前はそのままの状態で保管していましたが、安全衛生や５Ｓの観点から、
✓ ケガをする危険性がある
✓ ぶつかった衝撃で刃物が破損するリスクがある
という指摘があり、製作することにしました。
搬送用ベルトはポリエステル帆布が芯材として入っていますので、刃物を収納しても簡単に切れてしまう事はないといったメリットもあります。
このケースも電子メモパット入れと同様に、高周波溶着で接合して製作しています。
<BEFORE>
<AFTER>
<AFTER>
収納棚には品名・サイズを表示して、一目で何が置いてあるか分かるようにしました。
■ケース③ シャコマンケース
製造現場で治具を固定するときなどに使う、C型の万力、通称『シャコマン』にも専用ケースを作りました。
なぜシャコマンにケース？と思う人もいるでしょうか。
以前使用していたシャコマンは錆びが酷く、作業者の手や製品に錆びの汚れが付き清掃が大変でした。
そこで錆に強いステンレス製のシャコマンを購入しましたが、大きいサイズでステンレス製ということもあり、結構高額な備品導入になってしまいました。（購入申請しづらかったです…）
安いものでは無いので、どうしたら良い状態で長く使用できるかを調べた結果、錆びにくいステンレス材でも乱暴に扱うと錆びてしまう可能性があり、傷等がついてしまう事で、錆びが進行しやすいということが分かりました。
そこで専用ケースの出番です！
他の工具とぶつかって傷がつかないようにし、丁寧に使用して欲しいと作業者にも伝えていたこともあって、5年以上経った今でも綺麗な状態を保てています。
工具一つにとっても大事に使うという、加工に携わる人にとっては大切な心掛けを、作業員に意識付けることにも繋がったと思います。
■５S活動
さて、ここまでご紹介したオリジナルケースは、これまでの加工実績を活かしながら『５S活動』に取り組むの中で生まれた新たな発見となります。
そこで、最後にオリジナルケースを生み出す一つの切っ掛けとなった、５S活動についても紹介したいと思います。
生産現場に携わる方々には、日常的に目にする言葉かもしれません。
当然ながら私たちも日々『５S活動』に注力しており、従業員ひとりひとりが毎日の業務をこなす中で活動しています。
当社では食品工場で使用されるコンベヤベルトを数多く生産しているため、製造現場を清潔に保つことには、特に気を付けなければなりません。
清潔な状況を常に保つ上で、5Ｓ活動は効果的で、とても重要な活動だと考えています。
また、５S活動を行うことでムダな動きもなくなり、仕事の効率が上がる効果も期待できると思います。
５S活動は推進メンバーを中心に活動予定を立て、「SHOWルーム化計画」のスローガンを掲げて定期的な巡回も行い、クリーンな現場を追求し続けています。
社内製造部門用として、様々な材料や加工技術を応用したオリジナルの収納道具等も製作していますので、規格品では見つからない丈夫なケースが欲しい等、既製品で存在はするものの、ちょっと求めているのとは違うといったお悩みを抱えている場合には、ぜひご相談下さい！
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