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2024/08/07

CREATIVITY

【ヒント!Blog】検査コンベヤと透明ベルトについて

こんにちは。営業1課Nです。

今回のヒント!Blog では、検査コンベヤ用のベルトについてお話してみたいと思います。
品質の向上・安定と作業軽減のため、検査業務はAIを駆使した自動化が急激に進んでいる分野です。
そこで、今回はお問い合わせも多い『透明ベルト』についてご紹介します。


目次




◆ 透かして検査したい



カット野菜の中に小さな虫が混入しているのを見つけるのはとても大変です。
野菜の葉は重なっていて、虫は小さく目立ちにくい色をしています。
金属ではないので金属検出機では見つけることもできません。

そんな時に活躍しているのが、『透明ベルト(透光ベルト)』と呼ばれるベルトです。
『透明』とは言っても『ガラスのように透明』というわけではありません。
表面は透明ポリウレタンを使用していますが、中には樹脂糸の芯線が入っているので、曇りガラスのような見た目です。


▼心線の糸が透けて見えるので白っぽく見える。左写真は中央部でジョイントしたもの。右写真は携帯のライトに被せて撮影したもの。




使い方はライティングデスクと同じで、下からLEDライトを当て、上から透かして見ます。
コンベヤのテーブルに穴を開けてパネルタイプのLEDライトを組み合わせたものが一般的です。

コンベヤベルトなので製品を搬送しながら検査が可能になり、生産性を上げることができます。
最近ではAIカメラとの組み合わせることで、より身体的に負担の少ない、高精度の検査が可能になってきています。

透明ベルトは複数のメーカーでラインナップしていますが、プーリ径や付帯加工の可否など様々です。
ベルトの選定にお困りの方は是非クレタスにご相談ください。



なお、当社では既存のコンベヤを改造して透明ベルトを取り付け、LEDコンベヤに改造した事例もあります。
詳しくは下記のブログ記事もご覧ください。





◆ 裏から撮影したい



検査精度の向上と自動化が進むにつれ、直接、裏から撮影したいというご要望をいただくことも増えています。
例を挙げると、次のような方法があります。

【裏面検査の方法例】
✓ コンベヤ乗り継ぎの隙間から撮影する
✓ バキュームコンベヤで上から吸着して運ぶ間に下から撮影する
✓ 反転コンベヤを使って表裏をひっくり返す
✓ コンベヤの乗り継ぎを利用して表裏をひっくり返す



一番ポピュラーなのは、2台のコンベヤを少し隙間を開けて配置し、乗り継ぎ時に隙間から撮る方法です。
これなら搬送物の裏面をダイレクトに撮影することが可能ですので、ベルトの影響はありません。

隙間だとスペースが狭すぎるという場合は、上からバキュームして持ち上げることで裏面を確認する方法もあります。
この方法であれば、形状が小さいものでも検査できますし、外観検査以外にも外包装への印字も可能です。

または形状にも依りますが、2枚のベルトで挟んで表裏をひっくり返す『反転コンベヤ』もあります。
反転コンベヤで挟めないような薄い搬送物であれば、2台のコンベヤを使い、乗り継ぎに段差を設けて、乗り継ぐときに搬送物が裏返るような仕掛けを作ることもあります。



▼大同工業『バキュームコンベヤ EcoCuum(エコキューム)』チラシより抜粋





▼オークラ輸送機『反転コンベヤ』チラシより抜粋








クレタスでは、他にもワークの整列させたり反転させる機構の相談もお受けしております。

是非お気軽にお問い合わせください。





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