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2025/01/10
CREATIVITY
【ヒント!Blog】三次元測定機を活用した検査について
こんにちは。営業1課のNです。
これまで主に製品や加工技術についてご紹介してきた『ヒント!Blog』ですが、今回は少し話題を変えて『検査』についてお話したいと思います。
目次
■“難測定”品の検査
当社は製造工場を持った商社のため、大きく分けて以下の2パターンの検査作業を行なって出荷しています。
■自社で加工する品物の場合
【加工担当部署】工程内検査 → 完成 → 【品質管理課】出荷前検査 → 出荷
■協力工場で加工したものをお客様に出荷する場合
入荷 → 【品質管理課】受け入れ検査 → 出荷
図面がある加工品については、現物を測定し、図面通りに出来ているか検査します。
当社で取り扱っている加工品の殆どは樹脂製またはゴム製(スポンジ含む)です。
寸法の測定については基本的にはデジタルノギスを用いて行ないますが、中には測定が難しい製品もあります。
【難測定品の例】
*材質が軟らかいスポンジなどの製品
ノギスで挟むと潰れて変形してしまうため、大雑把にしか測れない
*内側に細かい凹凸がある加工品
主に成型加工品。ノギスが入らず測れないか、入ったとしても時間がかかる
*全体的に丸みや凹凸がある加工品
測定の基準を決めづらい
このようなケースで、当社では3Dスキャナ型三次元測定機を活用して測定することがあります。
この装置は現物の外形を読み取り、データを作成できる装置です。
▼軟らかいスポンジの加工品例:持ち上げると歪み、デジタルノギスで強く挟むと変形してしまう
■スポンジ製品の測定
軟らかいスポンジは持ち上げただけで曲がってしまい、ノギスで測るのは困難です。
そこで、3Dスキャナ型三次元測定機の出番です。
流れをご紹介していきます。
1)測定機に対象物を入れる。
スイッチを入れると青い光を照射し、反射光を読み取ってデータが作られる。
2)読み取られたデータ。
3)データ上で測定を行なう。
※裏面が平らでない場合や寸法が大きい場合などは位置を変えて複数回スキャニングし、データを合成してから測定する。
■三次元測定機による測定サービス
三次元測定機を利用した測定は、ノギスで測るよりもずっと時間がかかります。
当社で一番よく使うのは、複雑な形状をした樹脂製射出成型品の初回ロットの仕上がり確認のときです。
射出成型品は型さえきちんとできていれば安定した精度で生産が続けられる加工方法のため、初回品の仕上がり確認が重要です。
その他、難測定品についてお客様から詳細な検査データを求められるケースではこの方法で測定を行います。
三次元測定機での測定は有償のサービスとなりますが、どうしても実測データが必要でお困りの方がいらっしゃいましたら、下記お問い合わせフォームよりご相談ください。
■測定データを利用して複製する
三次元測定機を使うと、現物さえあればデータを作ることができるので、このデータを利用して同じ形状のものを複製することもできます。
これをリバースエンジニアリングと言います。
リバースエンジニアリングの良いところは、現物のデータを更に修正して加工したり、同じ形状のまま別の材料で加工したりできることです。
例えば ”古い装置に付いていた部品の一部が欠けてしまった” という場合、欠けた現品のデータを作り、データ上で欠けた部分を補って修正し、欠けていない形状の新品を作ることができます。
▼複数箇所に欠けがある樹脂ローラー
▼欠けた部分を補完したデータ
以下のようなお悩みごとがありましたら、クレタスまでお気軽にお問合せください。
✓ 古い部品のスペアが欲しいが図面がない
✓ 海外品で調達に時間も費用も掛かるので、同じものを国内で調達したい
✓ 金属製の部品を軽量化の為樹脂に変更したい
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