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2024/11/18

TECHNOLOGY

【営業よりおすすめ情報vol.7】グンゼ フッ素樹脂ロールカバー用チューブ

こんにちは。営業1課 WebチームのNです。

Cretas営業よりおすすめ情報 第7弾の今回は、グンゼ社のフッ素樹脂熱収縮チューブ『GRC』『GRC-PB』をご紹介します。

コンベヤローラーの汚れ付着を防止する『ロールカバー』として、数多く採用されています。


目次


■ローラーの汚れを防止する方法



べた付きのある搬送物や粉状の搬送物を運ぶ際に、残留物がローラー側に付着してしまうことがあります。
付着物が堆積すると、ベルト蛇行の原因になったり、雑菌が増殖するリスクが増えます。

このため、多くの工場で頻繁にローラーの洗浄が行われているかと思います。
これは時間と手間のかかる作業です。

洗浄作業軽減のため、ローラーの表面にフッ素樹脂コーティングをしている工場もあるかもしれません。

フッ素樹脂の薄い膜を金属ローラーの表面に形成することで、ローラー表面にフッ素樹脂の特性を持たせることができます。
汚れが付きづらくなり、付いても取れやすくなるということで、様々な業界の工場で利用されている技術です。


汚れ防止に有効なフッ素樹脂コーティングですが、メリットばかりではありません。
当社のお客様からも、よく下記のような声が聞かれます。

✓ コーティングがすぐに剥がれてしまう

✓ 再コーティングに時間が掛かるため、常にスペアローラーを在庫しておく必要がある。

✓ コーティングは専門の工場でないとできないので、再コーティングのたびに工場への輸送費がかかる。

✓ ローラーのサイズごとの在庫が必要なので場所をとる、また、在庫管理が必要で大変。




■ロールカバー方式のご提案



そこでおすすめなのが、フッ素樹脂でできた熱収縮チューブを使った『ロールカバー』です。

コーティングと違い、一般的な工業用のヒートガン(強力ドライヤー)さえあれば、製造現場でいつでも取付・交換することができます。
チューブはサイズも豊富ですので、それぞれのローラー径に適合するチューブを選ぶことができます。

規格品ですので、メーカーに在庫があれば数日で手に入ります。
また、もしメーカー非在庫サイズを自社在庫として持つ場合も、コーティング済みのローラーとは違い、軽量・省スペースで保管が可能です。

※このイラストはグンゼ株式会社の許可をいただき掲載しています




■汚れ防止効果の検証実験



汚れ防止に効果的とご紹介していますが、どの程度の汚れにどの程度効果があるのか、簡単な実験をしてみましたのでご紹介します。

ステンレスのパイプに半分だけチューブを被覆し、全体にベタベタした黒みつをかけます。
どうなったでしょうか。


▼【動画】フッ素樹脂熱収縮チューブ ロールカバー 効果実証実験(黒みつ)




▼比較写真

ロールカバーが黒みつを弾いて、ローラー表面に残りにくくなっていることが分かりますね。




■静電気防止グレードGRC-PB



一般的にプラスチックには絶縁性(電気を通さない性質)があります。
フッ素樹脂でも同じです。
電線をコーティングするなど、絶縁性を活かした使い方がある一方で、静電気が起きやすく、表面にホコリが付着するという悩みがあります。

包装ラインをクリーンルームに設置しているケースもありますが、ホコリは大敵です。

グンゼのGRCチューブには、GRC-PBという静電気防止グレードのラインナップがあります。
食品衛生法に適合していないため、未包装の食品が接触する場合はご使用いただけませんが、紙粉やホコリなどの対策用には特におすすめしています。


▼GRC-PBグレードの静電気防止効果 検証




用意したもの
①静電気防止仕様 GRC-PBチューブ 黒色 (型式55PB)
②通常グレード GRCチューブ 透明(型式35P)
③ビニールテープを短くカットしたもの
④タオル



【手順】
(1)タオルで表面を10回摩擦する
(2)ビニールテープが入った袋に入れて何度かかき回す
(3)袋からそっと抜き取る

【結果】
(4)GRC-PBの方にはビニールテープが1本も張り付きませんでした。

GRCは(1)の時点ですでにバチバチと静電気を感じさせる音がしていました。
GRC-PBではそれもなく、(3)で引き抜く際に内側に入り込んでいたテープも
すとんと落ちてきました。

GRCとGRC-PBを比較すると、GRC-PBの方がよりサラサラした質感です。
また、指紋等は黒いのでGRCより目立ってしまいます。



■ロールカバーの交換


ロールカバーは使用により劣化して端が破けてきたり、穴があいたりすることがありますが、簡単に交換することができます。

まずは破れている部分や端の部分にハサミで切れ込みをいれて、チューブを引裂いて外します。
チューブは薄いので普通のハサミでも十分にカット可能です。

古いチューブを剥がしてローラーを洗浄したら、新品のチューブを被せて加熱すれば元通りきれいにカバーをかけることができます。

もし、数量が多いなどのために、現場での交換が難しい場合、当社ではローラーを一度預かり、加工してお送りするということも可能です。


お困りごとがありましたら、是非下記までお問い合わせください。




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