工業用ゴム・プラスチック製品の専門商社|株式会社クレタス

事例紹介SOLUTION

水濡れ環境でも長持ちウレタンスポンジクッションベルト
#クッションベルト加工 #ウレタンフォーム #耐加水分解 #エーテル系ウレタン #耐久性向上 #挟み搬送 #タイミングベルト 

【耐加水分解グレード ウレタンフォーム】

ポリウレタンの基本的な性質
 *摩耗性に優れる
 *高温に弱い
 *加水分解しやすい(水濡れ環境での劣化が早い)


ポリウレタンには分子構造によって下記の2タイプに分けられる

1)エステル系ポリウレタン 
  エーテル系と比較して特に摩耗に強い  ×加水分解しやすい
 
2)エーテル系ポリウレタン
  エステル系に比べて加水分解しにくい 


ポリウレタンの板と同じように、スポンジでも材料によって同じ性質を持ちます。

これまでウレタンフォームの標準品はエステル系の材料でしたが、エーテル系材料を使用した加水分解に強いグレードが登場しました。



スポンジ貼加工は平ベルトにもタイミングベルトにも加工可能です。
 
ご相談内容・課題
飲料メーカー様からのご相談。

左右から挟み込んでワークを送るベルト(サイドベルト)に、グリップのあるウレタンスポンジを接着したものを使用している。
ウレタンスポンジが劣化するのが早く、スポンジが脆くなってポロポロ落ちてくると困るため、頻繁に交換が必要となっている。
もっと耐久性の良いものはないだろうかとのこと。
ご提案内容
現地で確認したところ、搬送物の側面に水滴がついている状態ということが判明。
ウレタンスポンジが濡れた状態で長時間使用したことで加水分解が起こり、早期劣化に繋がっていました。

そこで、ウレタンスポンジの材質を、通常のエステル系ポリウレタンから、エーテル系の加水分解グレード品に変更することをご提案。
2023年新材料ですが、加工性やグリップ力は従来のものと変わりません。


ウレタンスポンジ(メーカー:ポバール興業)
 従来品 :TR (緑・白) … エステル系
 新商品 :YTR (白のみ) … エーテル系


サンプルで確認後、是非試してみたいということで、採用いただくことになりました。

その他
ベルトの表面にゴム板やスポンジを接着してグリップ性、クッション性を高めて使用する場面は、自動装置の多様化によっていっそう増えています。
一方で、接着加工は手作業で加工する必要があるため、価格が高かったり、仕上がりや持ちが悪い場合が多いなども多いと聞きます。

当社は様々な種類の材料と接着剤、他社ではやらないような接着、溶着方法のレパートリーを多く持っています。
現在ご使用のクッションベルトについてお困りごとがありましたら、是非お気軽にご相談下さい。

また、今回はスポンジ(発泡素材)をご紹介しましたが、ウレタン板でもエステル系・エーテル系の2種があり、ご用途によって選択可能です。
材料選定でお悩みでしたら、問合せフォームよりご連絡ください。