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事例紹介SOLUTION

【MD処理+3Dラッピング】
#コンベヤ振分けガイド #滑り性向上 #搬送コンベア #表面処理 #設計・製作



マイクロディンプル処理は、金属の表面に微粒子を打ち付け、特殊な細かい凸凹を形成することで、表面改質を行う技術です。

金属の表面形状は、より平らな方が付着が少なくなると思われがちですが、実は鏡面(ピカピカに磨かれた状態の金属)になるほど、搬送物の張り付きが起きてしまい、かえって滑りが悪くなってしまいます。

マイクロディンプル処理を施すと、細かい凹凸を均等に形成することで接触抵抗を低減させ、無接触に近い滑り性を実現することができます。

特に、フィルム状の張り付きが起きやすい搬送物の場合は、3Dラッピング処理を追加することで、凸部の当りが減って引っ掛かりが少なくなり、くぼみが空気溜まりとなって、滑りやすい表面形状にすることで、多くの問題を回避することが可能となります。

ご相談内容・課題
食品工場からのご相談。

ポリプロピレン(PP)製袋に包装された食品の搬送コンベヤで、NG品を排出する振分けガイドを設置しているが、ステンレス鏡面仕上げとなっているガイドに袋が張り付いてしまい、滞留が起きてしまうことがあるので改善したいとのこと。
ご提案内容
ステンレス製ガイドの表面へ、滑り性を向上させる特殊な凹凸をつける『マイクロディンプル処理(MD処理)』と、フィルムの滑り出しを良くする効果が期待できる、『3Dラッピング処理』の施工をご提案しました。

マイクロディンプル処理は金属表面を改質する処理加工のため、コーティングとは異なり剥がれる心配も無く効果が長持ちします。
”剥がれ”の発生が無いことから、異物混入の恐れも無くなるので、食品の生産ラインでも安心して使用できることも、大きな特徴です。

今回はマイクロディンプル処理の加工サンプル板をお見せして、実際の製品で滑りの状況を確認いただいた後、ご採用となりました。

 納品後に暫くして状況を確認させていただいたところ、滞留の発生は改善できていて滑り性も持続しているので結果は良好、とのご評価をいただけました。
その他
マイクロディンプル処理(MD処理)は、様々な形状の金属表面に加工可能な技術です。
今回ご紹介した事例では金属製の部品単体でしたが、コンベヤシュートなどの広い面積になる板状のものはもちろん、曲面や網にも加工が可能です。

基本的には、金属部品から新たに製作する必要がありますので、一貫したご対応をさせて頂きますが、現在お使いの装置に追加工することができる場合もありますので、是非お気軽にご相談ください。