事例紹介SOLUTION
【エージング加工】
#異物混入対策 #ゴム製ベルト #摩耗対策 #追加工
ゴム製Vベルトを搬送用に使用されている場合、搬送物とゴムベルト背面との間に摩擦が生じるため、ゴムが劣化してゴム摩耗粉(摩耗くず)が発生します。
基本的にVベルトは黒色ゴムを使用しているため、当然ながら摩耗粉も黒色となり、摩耗粉が搬送物に付着してしまうと、とても目立ってしまいます。
このため、ゴムベルト本来の強度としては、まだ使用できるレベルにもかかわらず、摩耗粉対策のために、早めのベルト交換を行う必要があるケースもあるかと思います。
エージング加工は、ゴム摩耗粉が発生しやすい背面や側面の表層ゴムを、使用前に削り落として除去する加工です。
摩耗粉が発生する心配のない状態になるので、本来のベルト交換時期まで使用することが可能となります。
- ご相談内容・課題
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食品工場様からのご相談。
ゴム製Vベルト2本を同軸で並列駆動させ、個包装済の食品をベルト背面に押し当てながら搬送しているが、Vベルト表面のゴムが摩耗して粉状に剥がれてしまい、製品に付着する懸念がある。
ウレタン製のVベルトや丸ベルトへの変更も検討したが、耐久性の面でNGのテスト結果。
他に解決策はないだろうか、とのこと。
- ご提案内容
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Vベルト背面及び側面のゴムをあらかじめ削り落とす『エージング加工』をご提案。
摩耗粉は、主にベルト背面と側面の表層ゴムが剥がれることで発生するため、事前にその部位の表層ゴムを除去しておくことで、摩耗粉の発生を大幅に抑制することが可能となります。
メーカーのバンドー化学でも、ゴム摩耗粉対策として、同様にエージング加工で対応している事例がありましたが、ロットが大きいという制約により、今回の事例では条件が合わなかったため、当社協力工場で同様の試作加工を行ない、実物テストで評価いただいて、ご採用となりました。
- その他
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ゴム製Vベルトは、主に伝動用としてメーカーカタログには掲載されていますが、搬送用途でも使用されている事例が多くあります。
その理由としては、規格品のVプーリで回ること、グリップ力が高いなどの利点があるためです。この利点を活かし、2本使用で搬送物を挟んで運ぶ、搬送物の向きを変えるなどの用途で使用されています。
ゴム摩耗粉の他、異物混入対策については様々な解決策のご提案実績がありますので、お困りの事案がございましたらお気軽にご相談ください。
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