事例紹介SOLUTION
【ミスターシルキータッチのモノレーシング加工】
#搬送ベルト #滑り性UP #異物混入対策
コンベヤベルトのジョイント方法には大きく分けて、溶着や接着によってベルトを輪状に加工する基本的なジョイント(エンドレス)加工と、金具やプラスチックの部品を組み合わせ、簡単にジョイント部の着脱ができるレーシングジョイントがあります。
今回ご紹介する『モノレーシングジョイント』は、金具やプラスチックの部品を使用せず、ベルトそのものでレーシングのフック部を成形する方式です。
金具やプラスチック部品を用いたレーシングは、レーシング部が破損した際に、小さな金属部品や樹脂片が欠落して異物混入してしまう心配があります。
これに対し、モノレーシングは本体ベルトと一体構造になっているので、たとえフックの一部が破損したとしても、フック部の輪になったベルトが切れて開いてしまうだけであり、欠落のリスクはとても少ないのが特長になります。
今回ご紹介したベルト品種以外でも2PLYのウレタンベルトであれば、基本的に最大400�o幅までの加工が可能です。
- ご相談内容・課題
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プラスチック成型加工メーカー様よりご相談。
製品をシュートで落下させて次工程に運ぶベルトコンベヤに載せるところで、コンベヤベルトのグリップが作用して製品が積み重なってしまったり、一か所に固まってしまったりしてしまう場合がある。
ベルト上で製品をもっと滑らせて、製品が積み重ならずに分散して載るように改善したい、とのこと。
また、現状はベルト交換を容易に行うため、樹脂ファスナージョイントのベルトを使っているが、樹脂ファスナーとベルト本体は別の部品が組み合わさったものなので、ベルトに損傷が生じた際に、異素材である樹脂ファスナーの一部が欠落し、異物混入となるリスクについて心配があるとのこと。
- ご提案内容
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シリコーンとポリウレタンのハイブリッド材によるコーティングで、滑り性と離型性を両立させた、バンドー化学のサンラインベルト『ミスターシルキータッチ SL-CS260』をご紹介。
また、ジョイント方法についても、ベルト端をループ状に加工してジョイント部分を成形するモノレーシング加工をご提案しました。
ベルトのカットサンプルとモノレーシングの加工サンプルを提示し、ベルト表面の滑り性が優れていること、モノレーシングが樹脂ファスナーと比較して交換作業に大きな差異は無いことを実物で確認いただき、レーシング部分の構成がベルト本体とレーシングピンのみであることから、異物混入リスクは極めて低いとの評価をいただいて、ご採用となりました。
- その他
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樹脂ファスナーやレーシング金具を用いたジョイント方法は、ベルト交換作業が大幅に軽減されるメリットにより、さまざまな場面で採用されていますが、ベルト本体とは異なるジョイント用の部品を、後から取り付ける加工になるので、破損時にそれらの部品が欠落して異物混入となる心配を抱えている方も、少なくないのではと思います。
モノレーシングは、ベルト本体を後付け加工せずに、そのままの状態でジョイント部分を成形するので、破損時に異物が欠落するリスクを大幅に低減することが出来ます。
ジョイント方式の置き換えをご検討の場合、加工サンプルを確認いただいてのご相談にも対応可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
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