搬送ベルトCONVEYANCE BELT
エンドレス加工
コンベアベルトの端部を継ぎ合わせるように加工する技術をエンドレス加工と呼びます。
エンドレスのジョイント方法にはフィンガージョイント、ラップジョイント、レーシングジョイントなどがあり、一般的にはフィンガージョイントが使われています。
(ベルト品種により加工方法の制限があり、ジョイント方法をご選択いただけない場合があります)
エンドレスのジョイント方法にはフィンガージョイント、ラップジョイント、レーシングジョイントなどがあり、一般的にはフィンガージョイントが使われています。
(ベルト品種により加工方法の制限があり、ジョイント方法をご選択いただけない場合があります)
目次
◆フィンガージョイント
標準のジョイント方法です。
角度は直角(90°)が標準ですが、斜めも対応可能です。
屈曲性や表面の平滑性、厚み精度が要求される場合に適していますが、温度の高い環境下には不向きです。
◆ラップジョイント
ベルト端部を重ね合わせるようにし、接着剤を塗布して接合する施工で耐熱、耐湿熱性が要求されるところに適してます。
1plyの場合はジョイント部に段差が生じ、屈曲性も劣る仕上りになることから、フィンガージョイントを推奨しています。
◆Wフィンガージョイント
フィンガージョイントとラップジョイントを組み合わせたような方式です。
小プーリに馴染みやすく、最もジョイント性能が高い接合となります。(2plyのみ対応可能)
◆クリッパーレーシング
レーシング金具を用いる方式です。
手軽にジョイント、ベルト交換が出来ますが、ジョイント強度はフィンガージョイントやラップジョイントに比べると劣ります。
一方、加工器具や部品を購入すれば自社で緊急対応できる、唯一のジョイント方法です。
最大加工幅は800㎜となり、フックは標準サイズの「#25」と厚手ベルト用の「#1」をご用意しております。
◆樹脂レーシング
樹脂製のレーシングパーツ(ファスナー)を用いる方式です。
クリッパーレーシング同様に手軽にジョイント、ベルト交換ができるだけでなく、より屈曲耐久性に優れています。
金属と違って軟らかいので、搬送物を傷つけるリスクが低減できます。
当社ではバンドー化学社製の樹脂レーシング『ミスターProジッパー』の加工をしております。
加工対応幅は50~1000㎜です。
また、ハバジット社の『メカファースト』の場合は10~4000㎜まで対応可能です。
なお、ベルト幅が400㎜以上のとき、ピンが通しにくくなりますので、その点はご承知おきください。
◆モノレーシング
ベルト本体を用いてレーシングのフック部を成形する方式です。
フック部はベルトを折り返して成形するため、ベルトとピン以外の材料は使いません。
手軽にジョイントやベルト交換をしたいが金属の使用は避けたいという場合に、とても適しているジョイント方式です。
最大加工幅は600㎜となりますが、こちらも幅広(400㎜~)になるほどピンが通しにくくなりますので、ご了承ください。
限界破断強度が落ちますので、軽搬送用途でご使用ください。
1PLYベルトの場合はフック折り返し部の裏側に段差が生じますので、2PLYベルトをお勧めします。
また、特殊なエンドレス加工事例については下記ブログ記事でもご紹介しております。