樹脂加工RESIN PROCESSING
樹脂(プラスチック)基礎知識
ただ、天然樹脂は採取量が限られ高価であり、汎用的に使用するのは難しいことから、石油から生成される「ナフサ」を原料として、化学的に合成された『合成樹脂』が生み出され、一般的に広く使用されるようになりました。
現在、プラスチックとは合成樹脂のことを表し、工業分野などでは合成樹脂のことを『樹脂』と呼ぶのが一般的になっています。
◆樹脂の区別
樹脂は天然樹脂と合成樹脂の2種に区分されます。
樹木から採取される松脂や漆、天然ゴム等の『植物性』とシェラック(昆虫の分泌液)やゼラチン、べっこう等の『動物性』があります。
高温で柔らかくなり、冷やすと固まる性質のある『熱可塑性』と、加熱して一度固まってしまうと形状が変わらなくなる『熱硬化性』があります。
◆プラスチックの特徴
プラスチックの大きな特徴のひとつに、熱を加えると変形するという性質があります。
これにより、複雑な形状なものを安価で大量に作る事が可能です。
また、金属に比べて軽量で扱いやすく、電気を通さない性質を持ち、色の調整なども容易で、添加物を調合することで多様な機能を持たせることもできるといった、汎用性が非常に高い材料です。
汎用的な日用品から特殊な工業用品まで多岐に渡って使われているため、とても多くの品種が存在しているため、用途に合せて最適な素材選定をすることが重要になっています。
◆プラスチックの種類
プラスチックは大きく分けて「熱可性樹脂」と「熱可塑性樹脂」の2つに分類されます。
熱を加えると溶けて柔らかくなり、冷却すると固まりますが、もう一度熱を加えると、また溶けて柔らかくなる性質を持っており、耐熱温度の度合いにより汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチック (エンプラ)に分けられます。
また、分子構造の違いにより「結晶プラスチック」と「非結晶プラスチック」に分類することができます。
加工性に優れておりさまざまな製品に使用されています。
熱を加えると熱可塑性樹脂と同じように溶けて柔らかくなりますが、更に加熱すると硬くなり、一度硬化すると再加熱しても軟化・溶解しない性質を持っています。
耐熱性に優れており、機械強度も強いため金属代替品として使用されることもあり、車両部品・電気部品等に多く使用されています。
樹脂(プラスチック)を加工する際は、目的や材料特性に合わせた加工方法を選択することがとても重要です。
樹脂加工でお悩みの際には、ぜひ当社にご相談下さい。