
樹脂加工RESIN PROCESSING
ディップ成形
このページでは軟質PVC(塩化ビニル)材を使った『ディップ成形』について説明します。
目次
■ディップ成形とは
ディップ成形とは、金型を液状材料にどぶ付け(ディップ)し、できた被膜を利用する加工方法です。
金型に付いた被膜を加熱、冷却、離型し、仕上げ加工することで製品が完成します。
当社では軟質PVC(塩ビ・塩化ビニル)ゾルを使ったディップ成形品を取り扱いしております。

オス型のみで成形が可能なため、射出成形など他の成型加工と比べて型代が少なくて済むメリットがあります。
加工の特徴から、小さめのキャップ形状・筒型形状の製品をたくさん作るのに適しています。
軟質材料で肉厚も薄いため、ひょうたんのように途中がすぼまった形状でも成形できる場合があります。
注意点としては、肉厚を厳密に管理することができないため外側寸法には精度が出ないことが挙げられます。
また、冷却までの間に下の方に材料が溜まって肉厚が厚くなり、少し先がとがったような形状になることがあります。
ディップ成形に使用する軟質PVCゾルは一般塩ビ材料の他、難燃性材料(UL材料)もラインナップしております。
また、色も赤、白、青、黒、黄、緑、茶、グレー、透明 から選ぶことができます。
標準色以外はご相談下さい。
【メリット】
*オス型だけで成形できるため、型代が比較的安価
*ひょうたんのように一部細くなった形状でも加工できる場合あり
*色が選べる
*比較的単純な形状、数量の多い成形に向いている
【デメリット】
*特に外形寸法に精度が出ない
*液だれ部分が少し尖がった形状になる(切削仕上げも可能)
■様々なディップ成形
ディップ成形で一番多く作られているのはキャップのような形状のものです。
スタンダードキャップは最小直径 1mm~193mmまで標準金型(1mm刻み)がありますので、サイズと色の指定で製作可能です。
また、標準金型にはないサイズや異形品の場合には、金型を作ってオリジナル形状を作ることもできます。
形状にも依りますが、高さの低い円筒形状だとして、直径φ450程度まで対応できます。

加工寸法・形状などの条件によって加工可否が異なりますので、ご希望の形状がお決まりでしたら問合せフォームからご相談ください。
また、設計段階でのご相談も承っております。
このページの写真は株式会社ニッセイエコの承諾を得て掲載させていただいております。




